親知らずが磨けないときに試したいブラッシング方法と痛みへの対処  

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親知らずが磨けないときに試したいブラッシング方法と痛みへの対処
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親知らずで悩んでいる方に向けて、親知らずが磨けないときに試していただきたいブラッシング方法についてご紹介します。

親知らずが生えている方にとって大きな悩みとなるのが「うまく磨けない」ことではないでしょうか。

実際に親知らずをしっかりと磨けないことから、虫歯や歯周病へと発展して抜歯となるケースは珍しくありません。

そこで今回の記事では、親知らずの磨き方について生え方ごとに5パターン解説します。

参考にしていただければ、親知らずをキレイにブラッシングするためのコツをマスターできるはずです。

親知らずとは

「親知らず」とは、一番奥に生えてくる歯のこと。

第三大臼歯とも呼ばれており、18~24歳くらいのころに生えるのが一般的です。

ただし、親知らずが生えてこない方もいます。

生えてきたとしてもまっすぐに生えることは少なく、ほとんどのケースで抜歯となる歯です。

また一番奥にあるためにブラッシングをしにくく、虫歯になったり、歯周病になったりして抜歯となることもあります。

以上のように親知らずとは、「親が知らない年齢」に生えてくる歯のことで、残存率が非常に低い歯のことです。

親知らずはブラッシングしても良い?

親知らずはブラッシングをしてください。日常のブラッシングを怠ると、虫歯や歯周病の原因になります。

その他の歯であれば、ご両親が仕上げ磨きをしてくれる年齢に生えることがほとんどです。

しかし親知らずの場合は、本人だけでブラッシングを終える年齢に生えてくるため、ブラッシングが不十分になることも珍しくありません。

虫歯や歯周病を防ぐためには、親知らずを丁寧にブラッシングしましょう。

歯ブラシの毛先が届きにくい部分でもあるため、他の歯のように磨くのは難しいかもしれません。

親知らずが磨けないという方も多いですが、ブラッシングは必ずするようにしてください。

親知らずの生え方・部位別~ブラッシングの方法~

それでは親知らずが磨けないという方のために、ブラッシング方法についてご紹介します。

親知らずの生え方や部位別にご紹介しますので、まずはご自身の親知らずの状態を確認してください。

そして該当するところの磨き方を参考にし、適切なブラッシングをできるようにしましょう。  

ブラッシング方法1:生えかけで背の低い親知らず

まずは生えかけている状態の、背の低い親知らずの磨き方からご紹介していきます。

【ブラッシング方法】

  1. 口を小さめに開ける
  2. 奥歯の歯列に対して斜め45°の角度で歯ブラシを当てる
  3. 小さく歯ブラシを動かす

背の低い親知らずは、背の低さゆえ歯ブラシの毛先が当たりにくい傾向があります。

そのためその他の歯と同じようにゴシゴシと磨いていると、全く磨けていないことにもなりかねません。

そのため奥歯の歯列から45°斜めの位置に歯ブラシ入れ、細かく動かすようにするのがポイントです。

コンパクトな歯ブラシを使うとより一層磨きやすいでしょう。

生えかけている状態の親知らずに対しては、以上のようにコンパクトな歯ブラシで細かく磨くことがコツです。  

ブラッシング方法2:歯肉に埋没している親知らず

続いては歯肉に埋没してしまっているタイプの親知らずの磨き方を見ていきましょう。

【ブラッシング方法】

  1. 全ての歯を通常通りに磨く
  2. タフトブラシを親知らずに当てる
  3. 細かく動かしながら丁寧に磨く

親知らずが生えてきたばかりであったり、傾斜して生えてきたりした場合は、歯の半分が歯肉に埋まってしまうことがあります。

もし歯肉に埋まっている場合は、タフトブラシを活用して細かく磨いていきましょう

タフトブラシとは、ピンポイントで磨ける小さなサイズの歯ブラシのことです。

面積が少ない親知らずもキレイに磨けるので、ぜひ1本用意しておいてください。  

ブラッシング方法3:傾斜している親知らず

次は傾斜している親知らずの磨き方です。

傾斜している親知らずは隣の歯と接していて、磨きにくいと感じられるもの。

以下のような方法で溜まった歯垢をしっかりと落としましょう。

【ブラッシング方法】

  1. 全ての歯を通常通りに磨く
  2. 隣接している歯と親知らずの間にタフトブラシを当てる
  3. 細かく動かしながら丁寧に磨く

傾斜している親知らずは、歯肉に埋没しているタイプと同じ磨き方で構いません。

ただし隣接する歯との隙間が狭い場合は、歯と歯の隙間を重点的に磨くようにすることが大切です。

タフトブラシはやはり小刻みに動かして、細かな部分の歯垢も落とせるようにしてください。  

ブラッシング方法4:手前にある歯と隣接している部分

親知らずが手前にある歯と隣接しているときのブラッシング方法です。

前項のように傾斜していなくても、手前の歯と隣接してしまうことがあります。

もし歯と歯の間が狭いなら、次のようなブラッシングで虫歯や歯周病を防ぎましょう。

【ブラッシング方法】

  1. 全ての歯を通常通りに磨く
  2. 歯と歯が接している部分にデンタルフロスを挿入する
  3. 丁寧に歯と歯の間の汚れをかき出す

タフトブラシでも届かないようであれば、デンタルフロスがおすすめです。

デンタルフロスを使えば、通常の歯ブラシやタフトブラシでも取れない歯垢や汚れを書き出せます。

慣れない方は「Y字タイプ」のデンタルフロスを選んでください。  

ブラッシング方法5:手前にある歯の後ろ側

最後は親知らずの手前にある歯の後ろ側をブラッシングするときの方法です。

親知らずの手前にある歯の後ろ側は、特に磨き残しが多くなりやすい場所。

以下のコツを参考にして、より一層丁寧に磨くようにしましょう。

【ブラッシング方法】

  1. 全ての歯を通常通りに磨く
  2. タルトブラシを歯の側面に当てる
  3. 歯の表面に沿ってなぞるように細かく動かす

コツはタフトブラシを側面に当てることと、表面に沿ってなぞるように動かすことの2つです。

なぞるように動かさなければ、凹んだ部分に歯垢が蓄積してしまうかもしれません。

コツを参考にしながら、細かな部分まで丁寧に磨きましょう。

親知らずのケアで役立つアイテム

親知らずのケアをする際には、次の3つのアイテムを準備しておくことをおすすめします。

【役立つアイテム】

  • デンタルフロス
  • タフトブラシ
  • フッ素入り歯磨き粉

デンタルフロスやタフトブラシは、歯ブラシではブラッシングできない部分のために使います。

そしてフッ素は虫歯予防効果があると報告されている成分[1]。

親知らずを十分に磨けないケースでも、フッ素の効果で虫歯を予防しやすくなるはずです。

親知らずが生えてきたら、ご紹介した3つのアイテムを揃えて、虫歯・歯周病ケアを怠らないことが重要となります。

親知らずが痛むときは

もし親知らずが磨けなくて痛むときは、歯科クリニックで検査を受けてください。

虫歯や歯周病の可能性もありますが、咬み合わせが悪くなっていたり、顎の中で問題が生じていたりすることもあります。

親知らずが痛むようなら、適切な処置ができるように必ず歯科クリニックを受診しましょう。

親知らずが磨けないならとにかく丁寧に

いかがでしたでしょうか?この記事を読んでいただくことで、親知らずが磨けないときの対処法がご理解いただけたと思います。

親知らずは傾斜したり歯肉に埋まったりした状態で生えてくることもあります。

うまく磨けない方もいるでしょうが、歯科用のアイテムを駆使して丁寧にケアするようにしましょう。

オールインデンタルクリニックでは、土日祝日も診療を行っており、平日は20時まで開院しております。

もし親知らずが痛いなどの問題があるようでしたら、ぜひお気軽にご来院ください。

参照:[1]e-ヘルスネット:フッ化物配合歯磨剤

この記事を監修した人

日本
口腔外科学会
認定医

木下 恵泉

医療法人Kオールインデンタルクリニック院長
泉の森歯科院長

鶴見大学卒業後、年 町田市民病院に入職。また、赤十字病院や東京医科歯科大学顎顔面外科の勤務を経て、2018年に森の泉歯科の院長に就任。2023年3月に「オールインデンタルクリニック」を開院。

千歳烏山地区の人のために、自分のことのように相手のことを真剣に考え、1人1人に合わせた最善の治療を提案している。

略歴

2005年3月 鶴見大学 卒業
2005~2006年 町田市民病院(歯科口腔外科) 勤務
2006~2007年 武蔵野赤十字病院(歯科口腔外科) 勤務
2007~2011年 東京医科歯科大学顎顔面外科(歯科口腔外科) 勤務
2011~2018年 けやき歯科 勤務
2018年5月 森の泉歯科 院長就任
現在に至る

資格

日本口腔外科学会認定 歯科口腔外科認定医